プロダクトからサービスへ。

IoTと呼ばれているものの本当の姿は、「製品のサービス化」にあるという話した。
今まで、製品と呼ばれていたものがサービスに変わるという変化はそこかしこで既に起きていて、それが家電製品なりその他のガジェットと呼ばれるものに進出したにすぎないのだーという話だ。

ここでいう製品とは売り切りのものである。
定価で売って、その後のリベニューはない。

なので製品サイクルを激しくしなくては、利益が増大しない。
その結果一製品あたりにかけられるコストは縮小され、ニーズは細分化される。ラインは複雑になり、付加価値は買ってから増大することがないので、ずっと償却されていくことになる。
ここでいうサービスとは、継続的な価値提供がなされるもので、
継続的にリベニューにつながる。継続的に提供されるそれは、関連製品・サービスの互換性のため、M2M・S2Sのインタフェースを持つように変化しやすい。
継続的なリベニューにつながるため継続的なバージョンアップが可能になる。そのため一製品よりもUXに対して投資をしやすい。

たとえば、ゲームのオンラインゲーム化なんかは分かりやすい例で、2000年代初頭にはすでにサービス化が進行している。現在のスマホゲー、ソーシャルゲームと呼ばれているものもその一部だ。「シェアリングエコノミー」と呼ばれているものも、一部のものは製品のサービス化だ。「カーシェア」とかまさにこの形態で、製品の償却費にサービス費用(つまりエクスペリエンス)を上乗せして売っているわけだ。IoTという表現は表層で、その一部なのでそこを間違えるとビジネスモデルそのものが崩れてしまいがちだ。

私見ではITのビジネスは、

  • 「情報のインデクシングとデリバリ」
  • 「仲介の自動化」
  • 「製品・業務のサービス化」

という3つの組み合わせでビジネスモデルが成立し、
そこにどういう分野でやるかというマーケット設定があって
はじめて継続可能な何かになると思っている。


そうすると「安く」て「有益」になるからだ。